プロフィール

浜島代志子のプロフィール

私はインドネシアで生まれました。
神戸大学文学部国文学科を卒業しまして、
神戸市立中学校教諭をしました。

その後、夫の転勤で松戸市へ移住。
松戸市で図書館建設運動を起こし、
市民の図書館運営しながら、おはなし会を開きました。

同時期に、松戸おはなしキャラバンを設立。
絵本の読み語り、人形劇、紙芝居、絵巻物、
動画での語りなど、
多彩な媒体を用いて絵本への導入を行いました。

財団法人 松戸市おはなしキャラバン設立。(昭和56年 1981年)
松戸市立図書館児童図書館館外活動として位置づけられました。

理事、事業局長に就任。

おはなしキャラバンの人形劇脚本執筆、人形劇作り、演出、対話式絵本読み聞かせ公演。
松戸市内、全国展開しました。

とても残念なことに2008年、おはなしキャラバンは解散しました。
松戸市の公共事業から外れたのです。
松戸市の図書館事業からは外されましたが、天童おはなしキャラバンとして生きています。

おはなし教育事業は、コツコツと続けています。

そんな嵐の中で
子どもとお母さんが大ファンとなりました。

いままで出版した著書は、

●「えほん育児学のすすめ」偕成社
●「タニファ」 偕成社
●「ママおはなしもっとして」 偕成社
●「マウイたいようをつかまえる」 偕成社
●「やさしい人形劇」no1-4 偕成社
●「1日7分の絵本で子どもの頭はみるみる良くなる!」すばる舎
●「絵本があればだいじょうぶ!」 じゃこめてぃ出版
などです。

今後もPHP研究所、麻布出版から出版予定です。

元郡山女子大学講師
(絵本、人形劇、紙芝居等の実践と理論)、

沖縄国際大学社会人講師(政治と絵本)

そのほか執筆、講座、講演を全国展開しています。

絵本実演、講座、講演、執筆、絵本講師育成に励む。

2019年)から絵本ベストコーチングを始めました!
「夢、愛、感動をお届けします」がモットーです。

「絵本は子育ての基本のキ」を広める活動を展開中です。

絵本で成績アップ!?

本当に「絵本で成績アップ」できるの?

と、あなたは
思っているかもしれませんね。

そういう疑問にお答えします。

はっきり言いましょう。
絵本は子育ての基本のキ、
絵本無しでは、人は人になりません。

「えっ!そんなぁ、ウソでしょ?」
「大げさな。」
「うちの子、絵本が無くてもちゃんと育っているわよ!」

と、あなたは言いたいでしょう。

まあまあ、そう怒らないでくださいな。
私だってあの頃は絵本が
こんなにすごい力を持っているなんて
知りませんでしたから。

どうしてこれほどまでに
絵本、絵本というようになったのか
お話ししますね。

わたしは、神戸大学を卒業してから、
神戸市中学校国語の先生になりました。

ほんとうはマスコミに行きたかったのですが、
おいそれと思うようにはゆかないのが
世の中というもの、

ま、いろいろあって先生になったのです。
いわゆる「でもしか先生」です。

先生デモするか、先生シカない、
ということから「でもしか先生」と
バカにされていたのです。

生徒にとっても失礼このうえないですよね。

ところが、ところが、
国語の先生になってみると、
おもしろい、おもしろい!

何がって?

子どもといっても中学生ですが、
ほんとうにおもしろい生き物なのです。

私が、楽しい授業をすると顔が輝きます。

この単元はイヤだな、
指導書通りにするのはつまらない
と思いながら授業をすると、
たちまち、生徒がぶうっとした顔をするのです。

はあ、子どもってこんなものか、
私は22歳、生徒は15歳。

7歳しか違わないのに、
自分がえらいオバアサンになったような気がしました。
感性が鈍ったのかとショックを受けたものです。

よし、ならば、生徒が喜ぶ授業をしてやる!。 

先ずは、物語り文から取り組もう。
14,15の生意気盛りのこども達に
つべこべ言わせるもんか。

テニスで鍛えた体力と
曲がりなりにも文学部国文学科卒だもの・・・。

気負ってみたけれど、
結局のところやったことは、
物語り文を感情込めて読む、
生徒の声に耳を傾ける、

文を仲立ちにして
生徒と語り合うということでした。

すると、子ども達は
どんどん読み方がうまくなるし、
内容をみずみずしい感性でとらえてゆくのです。

漢字の書き取りなんて
そっちのけで本読みに没頭しました。

すると、私が受け持っている組は、
いつも良い成績を取りました。

「問題、教えたんとちがうの?」と、
イジワル言われる程でしたよ。

「教えたりしません。
 私、フェアプレイでゆきます」

国語の試験にフェアプレイも無いもんですけれど、
悔しかったのでムキになって言い返したものです。
若かったですね。

思い出話に付き合わせてごめんなさい。

声に出して読む、聞くことが
こんなに楽しい
なんて知らなかった。

それが成績をあげるなんて知らなかった。

国語の成績だけじゃないのです。
数学も上がったのです。
つられて上がったのでしょう。

でも、世の中、そんなに甘くありません。

あれ?と言う大きな壁に
ぶち当たったのです。

モンスターペアレンツ登場!

絵本がいかに重要かということが
きっかけになった事件がありました。

大きな壁について書きますね。
私は、楽しい国語の授業がうまくいって
しめしめ、よし、この調子!と思ったんですよ。

ところが、大きな壁が
ガッとたちはだかりました。

なんとまあ、保護者のお母さん方でした。
「もっと、受験向きの勉強、やってくださいよ。」
「若いセンセは、夢みたいことばっかり言うて、現実を知らんわ」

文句がきたのです。
あなたは、こんなクレーム、つけますか?
「あったりまえでしょ!」
まあまあ、目を三角にしないでくださいな。

私にとっては、きょとんとする
文句付けに思えたのです。

だって、そうでしょ。

物語りの内容を深いところで心で
理解し、読みがうまくなり、
キライな文法だってまあまあ、好きになり、
感想文だって嫌がらずに書けるようになったのに・・。

もっとも、文法はリクツより
歌うようにして覚えるし、
感想文は物語の主人公に
お手紙を書くのですもの。

気が楽にきまってますよね。
できてなんぼ、生徒、苦しめて
何になるのよ。

でも、お母様方は許してくれません。
「ベテランやないとあかんわ」とばっさり!
切り捨てられ、校長に注意され、
もう、ぼろぼろ・・。

「ええわ、そんならやったろやないの」

若かったのね。
先輩教師のように受験問題集を使ってみたけれど、
ダメ。全然、ダメ。
自分がやる気が起きません。

あなたなら、どうしますか?

上手に合わせられますか?

今の私なら、
「はい、そうですね。そのようにしますわ」
とにっこり笑って言えますがね。

そして、情を込めて読むこと、物語の主人公や
他の登場人物の気持ちを
汲み取ることを大事にした授業が
できますけれどね。

ま、いろいろあって、ちょっとしぼんでいる時、
「先生は先生でええんや」
「気にせんかてええがな」
「ぼくら、先生のこと、好きやねん」

これ、生徒の声です。

私、嬉しくて、泣きました。

でもしか先生は、やっぱり、ダメよね。
と、落ち込んでいましたから。

あなただって、嬉し泣きするでしょ?

人は、嬉しいときも泣くのよね。

青菜に塩だった私、がぜん、元気がでました。

国語の授業の本質は、情のあることなんだ!

子ども等が気づかせてくれました。
今、私があるのは神戸の中学校での
経験のお陰です。

よーし、ならば、もっと、おもしろい授業や!
22歳の新米張り切り教師が何をしたか?

読んでくださるあなた、想像できますか?

絵本を読んでもらわないで中学生になった子は、成績が伸びなかった!

新米張り切り国語の先生、
新スタイルをどんどん開発!

長文解釈だの段落分けだの漢字の書き取り、
ま、それも大事ですが、
生徒のつまらなそうな顔といったら、もう、最高。

子ども達に書く力をつけてあげよう。

新米先生が何をしたと思いますか?

リレー童話を書かせたのです。
1班5人位。

教室中は大賑やか。
一人めが書くと、次の子が書く。
話がおもしろく展開する班があるかと思うと、
もめてる班があります。

誰かがつっかえてしまって、次へ進みません。

どうして?
あなたは、どう思われますか?

その子は、どうにもこうにも何にも
頭に浮かばないらしいのです。

他の子にせっつかれればせっつかれる程、
黙り込んで下を向く。

あれ?
あの子、優等生よ。
数学も理科も良い点を取っている。

神戸でも難しい進学高を目指している子ね。
どうしたのかしら?
具合でも悪いのかしら?

風邪もひいてない。
じゃ、どうしたの?

私は、あせりました。
成績優秀生徒がどうしたのかしら。

今にも泣き出しそうです。
まずい、ここで生徒を泣かしちゃいけない。

私は、その子の代わりにリレー童話を書きました。

授業が終わってから、
誰にも見られないところに呼びました。

「お腹が痛かったの?」
首を横に振ります。
問い詰めちゃマズイなと気にしながら、
「物語、作るの好きかな」

ねえ、どう答えたと思いますか。

答えてくれませんでした。
泣き出したのです。
いじめてるみたい・・。
頭がくらくら、こちらが泣きたいくらい。

ベソかいた生徒と新米先生。
おかしな光景でしょ?

ややあって、ぼそりと言いました。

「ぼく、童話って知らない」
えっ、知らない?と、口に出すのをぐっとこらえて
「小さいとき、絵本、読んでもらわなかった?」

「全然」
「幼稚園の時も?」
「うん」
「小学校の時も?」
「うん!」ぐいっと胸を張ります。
「・・・あ、そ、そうなの。」

目がまわりそうでした。

「じゃ、何してたの?」これって愚問ですよね。
なんてこと言ったのかしらと後悔しきり。

「勉強してました」
「えっ、どこで?」ますます愚問。
「家庭教師です」
「いつから?」
「ずっとです」

生徒はぐいと頭をそらしました。
自信に満ちた顔。

「あ、そうなの。で、絵本、読んでもらった?」
「勉強に関係ないですから、必要ありません。」

絶句です。

絵本を読んでもらっていないから、
言葉の力が育っていない、想像する力が育っていない、
創造する力が育っていないから頭が空っぽ、
頭が空っぽだから物語が浮かばなかったのです。

そうだったの、そうだったの・・・。

やはりね、原因はここにあったのね。
無い袖触れぬとはこのこと。

難問は解けるのに、おはなしが造れない。
なんて可哀相な子。
言葉が無いに等しいじゃない・・・。
心が育っていない・・・。

それなのに、自信満々。

これだけでは収まらなかったのです。

何が起きたと思いますか?

その子の母親が学校に乗り込んできました。

「中学生に童話、書かせるの止めてください。
受験に出ますか!」
えらい剣幕。

「お子さんに絵本、読んであげられましたか?」
あなたならどうお答えになりますか?

「アホなこと言わんとってください。
 絵本も本も要りません!」

このお母さん、異星人、今ならモンスターと言うのかしら。

もう、おわかりですね。
この子が物語が一行も書けなかった理由が・・・。

その後、その子はどうなったかというと、
見事に成績が伸びませんでした。
毎日のように家庭教師が来ていたようですがね。

友達とうまく関われませんでした。
いつもひとりぼっちで
参考書や問題集を解いていました。

友達は・・・、出来たと思いますか?

友達は受験勉強。人は必要なかったようです。

その後、その子がどうなったか知りません。

絵本なくして人は人にならない
ということを思い知らされたのです。

絵本は、子育ての基本のキ。
絵本は、心の食事。
親と子の信頼を生み出す最高のツール。
人生の道しるべ。

頭と心をぐんぐん育てるのに、
あのお母さんは知らなかったのね。

かわいそうな親子・・・。

絵本の中には夢や希望、優しい心、人のために
がんばる喜び、耐える力、苦労を超える力、
人の痛みを自分のこととして感じる力が、
山のように詰まっているのよ!

いまなら、絵本の力を知らないでいるお母さんが
いたら、とっつかまえてでも言います。

「絵本は子育ての必須アイテムよ」と。